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論文

SAS4A analyses of SCARABEE in-pile experiments simulating hypothetical total instantaneous flow blockages in SFRs

深野 義隆

Proceedings of 2016 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2016) (CD-ROM), p.347 - 356, 2016/04

燃料ピンの自然破損、局所的過出力、流路閉塞のような炉心局所事故の多様な起因事象のうち、仮想的集合体入口瞬時完全閉塞(HTIB)事象は最も厳しい結果を与える。炉心局所事故の幅広い起因事象を包絡する評価として、既往研究ではSAS4AコードによるHTIB事象の影響が評価されている。SAS4Aコードは仏国CABRI炉や米国TREAT炉における多くの炉内試験によってその妥当性が確認されているが、これらの試験の多くは、過出力と組合わせた流量減少条件下で実施された。これらの流量減少型試験と比較して、HTIB事象における流量変化は非常に急激である。したがって、本研究では、特にTIB事象発生後に起きる冷却材沸騰、被覆管溶融、溶融被覆管の移動、燃料溶融及びラッパー管破損のモデリングについて、仏SCARABEE炉を用いたHTIB試験を用いて追加的かつより目的に相応しい妥当性確認が行われた。SCARABEE炉では、19本あるいは37本ピンバンドルを用いた4つのTIB試験が実施された。HTIB事象後に起きるであろう次の現象について、SAS4Aコードによるこれらの試験の解析結果は試験結果との良好な一致を示した。(1)冷却材沸騰及び被覆管ドライアウトのタイミング及びその進展、(2)被覆管溶融のタイミング及び溶融被覆管の移動挙動、(3)燃料の溶融、崩壊及び移動のタイミングとその進展、(4)ラッパー管溶融貫通のタイミング。したがって、既往研究におけるHTIB事象の影響の評価へSAS4Aコードを適用することの妥当性が本研究によってより高められた。

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